研究科長挨拶

医療安全管理学の研究を通してリフレッシュする


 人工臓器に関する医工連携が叫ばれてから半世紀以上が経ち、最近では再生医療といった高度先進医療が注目され、ロボットや人工知能(AI)の技術が急速に発展し医療産業に参入する機運も生まれています。
 このように近年、医療の高度化に伴い今まで不治の病とされていた病気の治療が可能となってきました。しかしながら、医療システム全体が複雑化し、医療の現場では医療事故の報告は絶えません。これも氷山の一角でインシデント(ヒヤリハット)となると毎年膨大な報告がなされています。

 本大学院大学では、医療安全管理学に関する基礎・実践科目の教育に加え、多職種間連携を重視し、患者の安心・安全に直結するセーフティーマネジメント並びにリスクマネジメントの概念を教育・研究しています。
 日本はすでに超高齢社会に突入して国民医療費財源が逼迫し、老老介護の悲惨な記事が新聞やテレビで報道されています。医療や介護の質と安全を如何にして確保するかが近々の重要な課題となっています。核家族中心の現在では、ずいぶん昔に崩壊してしまった大家族制を地域社会基盤として蘇らせることは困難と言わざるを得ません。
 「地域包括ケア」を如何に実効性のあるシステムにしていくのか、非常に大きな問題ですが、本大学院大学では学長リーダーシップのもと、全教職員が総合研究として医療安全管理学の観点から、この難題にも取り組もうとしています。

 幸い、本大学院大学には医学系教員に加え工学系、心理学系、経営学系や社会福祉系教員が揃っています。我々は、「医療の質と安全」をモットーに一致団結して患者の心とからだのケアに関する研究に取り組んでいます。
 これまでに入学された学生諸君の多くは、看護師、臨床工学技士、臨床検査技師、診療放射線技師、作業療法士、理学療法士、社会福祉士など、医療・福祉系の国家資格を取得し勤務されている社会人ですが、新卒の方も大歓迎です。
職種間連携としての医療管理学研究に興味のある方、キャリアアップを目指したい方は、ぜひチャレンジしてみて下さい。きっと研究を楽しみながらリフレッシュできることと思います。