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院生が大阪認知症研究会から研究助成を受けることになりました 。研究テーマ:認知症高齢者における自律的口腔ケアプログラムの有効性評価

佐々木雅子滋慶医療科学大学院大学の院生・佐々木雅子さんを中心とする研究チームは、公益財団法人大阪認知症研究会から平成28年医学研究助成を受けることになりました。研究テーマは「認知症高齢者における自律的口腔ケアプログラムの有効性評価:回復期リハビリテーション病棟における介入研究」であり、同大学の飛田伊都子准教授、岡崎正之教授との共同研究によるものです。

 

―認知症高齢者の口腔内健康状態に維持・改善に着目した研究―
世界保健機関(WHO)による2012年の報告によると、認知症有病者数は約3,500万人と推定されており、2030年までに約2倍に増加すると予測されています。認知症患者は、その中核症状により日常生活を自身で管理することが困難になると、食事や排泄などに介助を要するようになります。介助する際には患者の自律的活動を支援する介助方法が必要ですが、介助者のマンパワー不足の問題等が影響し、自律的支援が疎かになる事も否めません。特に、口腔ケアの不足は、歯周疾患、齲蝕の発生にも繋がり、誤嚥性肺炎のリスクを引き起こすと言われています。

今回の研究では、回復期リハビリテーション病棟に入院中の認知症高齢者約20名を対象に患者の自律を促す口腔ケアプログラムを開発し、その有効性を検証します。さらに、その指標として口腔内細菌数を測定し、エビデンスに基づくケアの構築を目指します。助成額は50万円。調査・研究期間は1年間で、平成29年6月に報告する予定です。

―医療現場にいる我々だからこそできる研究に着手―
佐々木さんは「この度、大阪認知症研究会様より助成金を頂くことが出来きましたこと、とても光栄に思っておりますと同時に責任の重さに身が引き締まる思いです。我が国は、超高齢社会を迎え、認知症予防は重要な課題となっています。医療現場にいる私たちだからできることを他職種と共に積極的に取り組んでいくことが必要と考えます。今回の研究がその一端を担うことが出来るように取り組んでいきたいと思っております。」と研究に対する抱負を述べています。

―認知症患者に自律的支援を追及する貴重な研究―
主指導教員の飛田准教授は「修士課程の院生は公的な研究助成金に申請できないことが多く、このように公益財団法人から研究助成金をいただけることは、院生にとって大きな励みになります。認知症患者数が急速に増大する社会的背景を受けて、その自律的な口腔ケア確立の重要性を評価頂いたものだと思っております。この研究は、佐々木さんが日頃の臨床現場におけるケアの困難さの経験を通じて課題に着目し、文献検討を重ねてResearch Questionへと発展したものです。認知症高齢者の自律的口腔ケアによる口腔内健康状態の保持のみならず、在宅での家族の介護負担およびその医療経済的効果へと繋がることを期待しています。」としています。

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