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研究生の森脇康子さんと橋本壽美恵さんが 国際看護師協会国際学会で研究発表 -スペイン・バルセロナにて開催-

2017年5月27日から6月1日にかけて、スペインのバルセロナ国際会議場で第26回国際看護師協会(International Council of Nurses)の4年毎の国際学会が開催されました。本学から研究生の森脇康子さん(3期生)と橋本壽美恵さん(4期生;両名ともに2016年3月修了)が修士論文の一部をポスター発表しました。

国際学会①学会会場での森脇さん(左)と橋本さん(右)

 

今回の学会テーマは、“Nurse at the forefront transforming care(ケアを変える最前線の看護師達)”でした。世界中から約8,200名の看護師が参加して、6日間にわたって様々な研究に関する熱い議論が交わされました。

森脇さんは、「診察待ち時間における精神科外来患者の安全な看護管理」をテーマに発表しました(共同研究者:飛田伊都子、小川正子、山下哲平、河口豊)。日本精神科病院協会に所属する1206施設および全国の国公立病院81施設の計1287施設に勤務する外来看護管理者を対象に、無記名自記式質問紙調査を実施し、診察待ち時間とその待ち時間の患者観察について調査しました。診察待ち時間は、平均37.6分でした。待ち時間の患者観察の方法は、10のカテゴリーに分かれ、「患者の見える所へ移動する」や「ラウンドする」、「他部署との連携」、「音に注意する」等がありました。日本の多くの精神科外来では予約制を採用していますが、未だ患者の診察待ち時間は長いのが現状です。学会会場での情報交換によると、他国でも同様の状況とのことでした。精神科外来における看護として、診察待ち時間にも患者の安全を担保するための管理が必要であることが示されました。

森脇さんは、以下のように感想を述べています。
「本学に入学した当初は、自分がこのような国際学会で発表できるようになるとは思いもしませんでした。修士論文の執筆さえも苦労の連続でしたが、飛田先生と出会ってこの3年間で研究の楽しさを教わり、無事に修士論文を完成、そして今回このような貴重な経験をさせていただきました。本当に、人生の宝物となりました。感謝の気持ちでいっぱいです。
学会では、ポスター発表でしたが、私のたどたどしい英語でのプレゼンテーションをやさしく頷きながら最後まで聴いてくださる方がおられ、嬉しい気持ちになりました。本学の他の院生の方々も、海外で自身の研究成果を披露できるチャンスがあることを知っていただきたいと思います。」

 

国際学会② 自身の研究成果を発表する森脇さん

 

橋本さんは、「『患者の視点で測るケアの質』の質問紙を用いた日本の患者による医療の質の分析」をテーマに発表しました(共同研究者:飛田伊都子、山下哲平、岸村厚志、河口豊)。国内急性期病院5ヶ所において、退院を迎える患者を対象に無記名質問紙調査を実施し、329部の回答が得られ、301部を分析しました。各設問について、「全く同意しない」を1点、「完全に同意する」を4点としたとき、「治療に関する意思決定に『参加』している」の平均は3.13であり、「ケアに関する意思決定に『参加』している」の平均は2.99でした。つまり、「ケアに関する意思決定に『参加』している」よりも、「治療に関する意思決定に『参加』している」がより同意すると認識している患者が多い事を示しました。さらに、「治療に関する意思決定に『参加』している」ことは、退院時の良好な精神的健康状態と関連することを報告しました。つまり、患者が治療に関する意思決定に参加することが、良好な精神的健康状態をもたらすためにも重要である事が明らかになりました。

橋本さんは、以下のように感想を述べています。
「今回、スペインのバルセロナで開催された世界看護師協会(ICN)の国際学会でポスター発表しました。発表当日の朝10時にポスターを貼っていたところ、そばで見ている方がおられたので、思い切って“I am going to explain our study.”と話しかけたところ、その方が、私が修士論文で使用させて頂いた質問紙の開発者(Dr. Larsson)の同僚の先生である事がわかり、私はますます興奮して、十分ではない英語を話し続けました。飛田先生から事前に何度もDr. Larssonにメールしていただいたので、私の発表の件をお聞きになっていたのかもしれません。思いがけない思い出になりました。今回、一生涯において誰もが味わえるわけではないほどの経験をさせていただいたのは、この大学院と指導教員に巡り会えたからだと感謝しています。」

 

国際学会③参加者の質問に答える橋本さん

 

 

 

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