トップ > ニュース > 岡崎教授が「ちょっとためになる歯と骨の話」を出版

岡崎教授が「ちょっとためになる歯と骨の話」を出版

 滋慶医療科学大学院大学の岡崎正之教授は「ちょっとためになる歯と骨の話」と題する本を執筆、出版(学建書院)しました。材料工学・医用材料を専門とする岡崎教授(工学博士・京都大学、以下著者)は、歯と骨を構成する基本物質“アパタイト”(リン酸カルシウム)の魅力に取り付かれたという。歯学部教授(広島大学)時代の経験を生かして、歯科医療、歯科材料に関する話題についてエピソードを交えて、わかりやすく説いている。

 歯と骨は同じ構成物質(アパタイト)からできているが、「骨は再生可能だが、歯は傷がつくと元に戻らない。再生しない」という大きな違いがある。従って、治療には歯科材料が必要となる。そこで、著者は歯の健康の大切さを説く一方、むし歯治療、入れ歯、インプラント、歯周病、歯科矯正など、歯に関する話題を様々な観点から説いている。「なるほど納得、歯の材料の話」「ちょっと役立つ歯と骨の専門知識」「ちょっと役立つ歯科材料の知識」など6章から成る。
 
 専門用語でやや難解なところもあるが、イラストを使って、わかりやすく説明されている。徳川家康が入れ歯をしていた、お歯黒の話、茶道(竹材料)の話、瀬戸物(セラミックス)、日本刀や奈良の大仏(鋳造技術)など、歯科材料に関連しての興味深いエピソードがあって、読者を飽きさせない。筆者の博識ぶりが随所に表れている。

 歯科材料、人工骨用材料の変遷と将来展望を示し、「生体に優しい材料とは」と、問いかけている。医療現場では患者さんにとっても医療従事者においても、安全・安心が求められている。特に歯科では「数多くの異なる材料が用いられている」。安全性は十分に確認されているが、「生体の反応はきわめて複雑で、時として予期しない悪影響が現れる」という。従って、「医療で用いられる人工材料について関心を高め、生体に優しい材料について、正しい知識を持つ必要がある」というのが、この本のポイント。



 著者は「誤解を招きやすい歯科材料について、これまで培ってきた教育・研究内容をわかりやすく書くことで、一般の方に理解していただき、患者さんの歯科治療のお役に立ちたい」というのが執筆の動機。そして「歯科の医師、技工士、衛生士の日頃の努力を再認識してほしい」。また「歯と骨の営みを通して、生体の崇高さと医療や生活スタイルのあり方を考えるきっかけになれば」と出版の意図を語っています。

滋慶医療科学大学院大学
岡崎正之教授




ニュース